いそべさとしのホームページ

くろしまじかん 〜海・島・人〜
沖縄県黒島 旅行記
2013.5.3〜5.6


仲本海岸(干潮) 雨の宮里海岸 夕暮れの宮里海岸
仲本海岸(干潮)
手前の礁池にもたくさんのサンゴや熱帯魚が
雨の宮里海岸
初日は雨。多少ブルーになりながら眺めた海
夕暮れの宮里海岸
晴れていれば夕日が西表島に沈むそう
伊古桟橋 黒島灯台 ノッチと振り向き牛の岩
伊古桟橋
工事中だそうですが、中に入れてしまいます
黒島灯台
二人で訪れると恋が成就するそうですよ
ノッチと振り向き牛の岩
確かに牛の島・黒島ならではの名勝です
4号館・関西広域連合 4号館・リーガロイヤルホテル CSE広場
西の浜1
広大な砂浜で一人っきりの時間を過ごす
西の浜2
晴れ間がのぞくと海は一斉に輝きを増します
タイマイの放流体験(黒島研究所)
今はどの海を泳いでいるのでしょうか

県道213号黒島港線(黒島展望台) 東筋(あがりすじ)1 東筋(あがりすじ)2
県道213号黒島港線(黒島展望台)
日本の道100選。黒島を代表する景色
東筋(あがりすじ)1
島の中心でもある東筋の集落。沖縄らしい風景
東筋(あがりすじ)2
石垣だけ残っていて家屋がない区画も多いです
東筋(あがりすじ)3 保里(ほり) BBQコーナー
東筋(あがりすじ)3
こんな道もまた風情がありますね
保里(ほり)
昔は黒島全体がこんな感じだったのかなとか
宮里
黒島研究所から西の浜へと向かう道
6号館B・スイーツヴィレッジ BBQコーナー BBQコーナー
牛の島
黒島は牛が人の10倍近くいる牛の島
ロールベールラップサイロ
これだけを見ていると北海道に来たかのよう
ロールベーラー
次々にロール状に纏められていきます

県道213号黒島港線(黒島展望台) 東筋(あがりすじ)2 東筋(あがりすじ)1
民宿・パーラー あーちゃん
今回の宿。結構設備もよく、食事が美味しい宿
ヤシガニ汁(1,600円)
意外にもかなり奥の深い味。美味しかった!
近くの民宿の感謝祭へ(2日目の晩)
ミヤギマモルさんの歌で豪華すぎる夜を堪能
東筋(あがりすじ)3 保里(ほり) BBQコーナー
ヤシガニ探し(3日目の晩)
道に出てきているのを捕まえるのです
黒島バー(3日目の晩)
今年3月に初めてできたそうな。明朗会計!
民宿屋外スペース
一人とみんなの距離感が心地よい宿と仲間でした


ゴールデンウィークは島がいい。

 実は今回の旅、去年の11月ごろ、全くのインスピレーションだけで「ゴールデンウィークは黒島で過ごす」と決めてしまったのです。ですが、後でいろいろと考えるとなかなかいいチョイスでした。
 そもそもゴールデンウィークは日本国内どこに行っても大混雑ですし、ちょうど日本のゴールデンウィークは中国や韓国の連休(メーデー&子どもの日)とも重なることから、最近ではアジアの有名観光地も日韓中の観光客でごった返すようになってしまいました。その点、離島の場合はどうしても船と宿のキャパでそこを訪問する人の数が限定されますから、船と宿(と行き帰りの飛行機)さえ早めに押さえられれば、後はゆったりのんびりとした時間が待っているのです。ほんと、ゴールデンウィーク中にここまで人が少ない場所でのんびりと自然が楽しめるとは思っていませんでした。
 この時期は沖縄でもまだそれほど暑くはなく、決して寒くもなく、のんびりするのには最高の気候。泳ぐには多少寒かったりもしますが、日本最南端、すでに海開き済みの八重山であれば、なんとか無理をすれば泳げなくもありません。旅行シーズンとしても悪くはなさそうです。
 ゴールデンウィークの離島の島旅、今後も癖になってしまいそうです。

「通」の観光客と島民が作る心地よい空気感。

 黒島は、日本全国とつながっている大離島・石垣島から高速船で約25分。1日6便の船が出ており、観光客の宿泊を受け入れる民宿も沢山あります。仲村海岸や黒島展望台、伊古桟橋などそこそこに観光的な資源もあり、ウミガメの放流だの大感謝祭だののイベントもあったりして、飽きることがありません。それほど無理せずに、気軽に楽しめる離島といえます。
 一方、黒島は他の近隣の離島に比べると、圧倒的に表面的な魅力で劣るのも事実。重伝建・古い街並みがそのままに残る竹富島、圧倒的な自然の西表島、ちゅらさんの小浜島、瑠璃の島の鳩間島、最南端の波照間島、最西端の与那国島に比べると、これといったものがないのです。「黒島」という名前もあまり綺麗そうでないし、「牛の島」といっても牛が食べられるわけでもありません(と畜は基本的に石垣島だそうな)。
 となると、逆に、わざわざここに来るのはみなさんある程度「通」の人。八重山の主な離島は全て行ってきて、小笠原にも行って、最後にここにたどり着いた、みたいな人が多いのです。みなさん、いろんな意味で旅慣れているし、お互いの距離感を測るのも絶妙なのです。
 同様の空気感は観光客以外の島民の方にも感じることができます。観光関連の仕事をしている島民の方も多いのですが、この島のメイン産業はあくまでも「畜産」。あまりがつがつと観光で儲けてやろうという空気は感じられません。一方、主要産業の畜産も島外との取引が経済活動の主軸ですから、どちらかといえば外に開かれた仕事。そんな黒島の人々と通の観光客が相まって作られる心地よい空気。それこそが黒島最大の魅力なのでしょう。

たぶん、この島は社会人のレスパイトに向いているのだろうなと。

 この島はある意味、 「人生リセットで離島を渡り歩く」や「極端に不便な離島に渡って自分を確かめてみたい」みたいなシチュエーションの方には便利すぎ&平凡過ぎてあまり魅力がなさそうです。そんな方は南北大東島やトカラ列島に行った方がよほど非日常的でスリリングな体験ができるかと思います。一方で「短期間で数多くの有名観光地をどんどん訪問したい」方にも、決してお薦めできません。やはり竹富島・西表島(由布島)といった定番コースには見るべきもの・見ておくべきものが多いのも事実かと思います。
 日々時間やら締め切りやら社会ルールやらに追われる生活を送っている社会人が、数ヶ月前から心待ちにしつつ綿密に計画を立てて、でもここに到着してからは全く自分だけのペースでだけでゆったりとした時間を過ごすことによって、少しずつ自分の時間感覚を取り戻して、元気になってまた元の世界に戻っていく場所。それが黒島という場所であり、「黒島時間」のような気がします。
 またこの地球上で、素敵な場所を発見してしまいました。



いそべさとしの国内旅行ページへ


いそべさとしのホームページ Copyright with S.ISOBE(2013)(isobe@isobesatoshi.com)