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台北花博に行こう!

台北花博 10のポイント

11月5日(日)・6日(日)に行ってきました。
記憶が新しいうちに、気にかけておいた方がいい
というポイントについて書き残しておきます。
台日観光交流年

1 チケットは当日購入で全然OKです!
 上海万博の時にとにかく困ったのが、現地でチケットを購入するのが難しかったこと。そもそもチケットを売っていなかったり、売っていても売りだし時間が遅かったり、当日のみ有効の券だったりと、特に会期前半は問題多発だったのです。ところが、台北花博は当日券売り場が決して混んでいません。初日は多少の混乱もあったようですが(キャッシャーからレシートが2枚出てくる上に、割引チケットを求める人が非常に多かったため?)、翌日以降は実にスムーズに流れていました。今のところ早朝から並んでチケット争奪戦を繰り広げる必要のあるパビリオンは事実上一つですから、(今のところは)そこを狙わない限りは、当日8時半から開始される当日券販売に合わせて会場到着で問題ないかと思います。
(追記)台北市および郊外の交通カードである「悠遊カード」を使うと事前にチケットを購入する必要がないし、さらに入場料金も割引になるという話がありました。これができると、確かにチケット購入の手間が省けて大変便利です。ただ、少なくとも、初日の「美術公園ゲート」では悠遊カードでは入れず「窓口でチケットを買って」と言われました。圓山ゲートや新生公園ゲートなど、大きなゲートには専用の入り口があるのかも知れませんが、結局2日間とも美術公園ゲートから出入りしてしまったため、確認できていません。どなたか、状況を教えてください!
(12/18追記)圓山ゲートには外国人専用チケット購入口があるとか。ただ、日本語というよりは英語が通用するそうです。(どなたの旅行記で見たのか忘れてしまいました〜。ごめんなさい。)
(1/11追記)自分の体験した限りでは、圓山ゲート・新生ゲートでは悠遊カードでそのまま入場できました。入場チケットを買う手間が完全に省けるため、お薦めです。

2 「夢想館(本体)」をいかに攻めるかが攻略のカギ!
 どうやら、台北花博一番の人気パビリオンは「夢想館(本体)」に決したようです。というのも、このパビリオンはハイテク技術を駆使したインタラクティブなもので、自分が参加している感じが味わえる上に、1回あたりの参加人数が限られており、どうしても予約券の厳しい争奪戦になってしまうようなのです。
 予約券を出しているパビリオンはいくつかあるのですが(11月当初は、名人館・真相館・故事館・養生館・夢想館)、夢想館以外はパビリオンの前で配布しています。ところが、夢想館だけは、ちょっと離れた場所で配布(新生ゲートから、スターバックスの入ったチューリップ形の小屋に向けての通路で配布)しているのです。他とは人気の質・量が違うことがうかがえます。
 ここの予約券が無くなる時間はどんどん早くなってきており(初日の11月6日は午前12時、11月8日は午前10時15分、11月11日は午前9時40分)、全館制覇に向けては、これを真っ先に確保する必要がありそうです。となると、朝早い時間に新生ゲート前に陣取る必要が出てきます。新生ゲートに行くには松山空港から無料シャトルバスに乗るか、捷運蘆洲線中山国小駅(11月3日に開業したばかりの駅なので古いガイドブックには載っていない可能性があります)から徒歩で約12〜13分。あるいは、この周辺にもホテルが多いので、このあたり宿を取ってしまうのも手かなと思います。
(12/18追記)夢想館の予約券の取り方が変わったようです(公式HP)。予約券がらみは(愛知万博、上海万博もそうでしたが、)会期途中でいろいろと変更があるので、ご注意ください!
(1/11追記)私が見た限りでは12/18のリンク先のワード文章通りの場所で配布していたようでした(私が行った午後3時ごろには当然配布終了)。ある意味非常に公平な配り方で、このあたりもさすが台湾と感心させられます。

3 予約券がとりにくい≠面白い、というところが攻略の難点!
 台北花博の多くのパビリオンは、予約券を発行しています。具体的には、名人館・真相館・故事館・養生館・夢想館です。「夢想館」は別格として、他のパビリオンは如何に予約券を組み合わせて効率的に回っていくのかが重要です。
 ところが、この予約券、自分で時間を指定することができず、単にその時に残っている一番近い時間の予約券をもらえるだけなのです。私も初日、名人館と夢想館が完全にバッティングしてしまいました。こうならないように、どこからチケットをもらい、どう回るのか。非常に悩ましく、時と場合いによって状況も違うでしょうから、正直「これ」という解決策はありません。11月初旬の状況で言うと、「夢想館」を最優先にして、他は難易度との兼ね合いで、場合によっては取り直しも検討といった感じでしょうか。
 更にややこしいのが、予約券の取りにくさが内容の面白さとあまりリンクしていないというところ。予約券の難易度はむしろキャパシティと連動しており、単に古い家を見るだけ(失礼!)の故事館はキャパが1日780名なのですぐになくなり、3D映画の真相館は1日当たりのキャパが7,200名なので、予約券がいつまでも残っていたりします。
 ちなみに、その場で一人1枚という以外は特段の制限も無く、入場券の提示義務や全体の枚数制限もありません。あんまり無茶をする人が多いと今後運用が変わってしまうかもしれませんが、このあたりの事情も活用できそうです。

4 収容人数の多い舞蝶館のショーは隠れた穴場!
 今回の花博、私の一番のお薦めは舞蝶館でやっているショー「百合戀/The FIRST LILY/百合の恋」です。(開催時期は11/6〜2011/1/4。14:30〜、16:30〜、19:00〜の1日3回。)台湾先住民(現地では「原住民」と呼んでいます)ルカイ族の神話をもとにした恋愛物語なのですが、これが博覧会会場でやっているのがもったいないほどの高レベル。まず凄いのがその舞台装置。完全にネタばれになりますので詳細は避けますが、舞台転換で満員の観客から拍手が沸き起こるのは舞台美術担当者冥利に尽きるでしょう。(参考までに書いておくと、舞台設計担当は會蘇銘氏です。)ルカイ族の音楽をもとにしながら、かなり現代的にアレンジされた音楽も印象的で、半屋外というディスアドバンテージを逆手に取った硬質・低音重視のものに仕上がっていました。照明ももちろん、ムービングライトなどを多用した印象的なものです。
 そして、何よりも役者さんが上手。私は前から2列目で見たのですが、特にルカイ族の族長役をやった俳優さんが凄い演技で引き込まれました。ダンスなども印象的で、博覧会でついでに見に来ているということをすっかり忘れさせてくれます。中国語・英語字幕が出ますし、お話の筋自体は非常に単純ですので、おそらく日本人でも理解できるという点もお薦めです。
 約1時間5分ほどですが、すっかり世界に引き込まれます。席は60分〜30分前ぐらいに行けば確保できる模様(今後人気が出る可能性も否定できませんが)。また、ライトの関係上、幻想的な雰囲気を味わうには夜の方が良いのかなと思います。
(1/11追記)30分前(あるいは40分前)から入場という形になり、さらに立見席も並ばせるようになったようです。ちなみに、「百合の恋」は残念ながらもう終わってしまいました。でも、次や次の次の演目も楽しそうです。見れずに残念。

5 会場間移動は極力避けよう!シャトルバスも利用して!
 今回の花博、既存の公園を使っての開催となっています。そのため、どうしても公園(ゾーン)間の連絡が悪いのです。特に離れているのが、美術公園区−新生公園区。その間にあるのが憲兵隊の基地のため、さすがに立ち退きを迫るわけにはいかなかったのでしょう。通路は「花のトンネル」と銘打たれていますが、それほど綺麗なわけでもなく、単なる通路です。高速道路を潜ったりもするため、正直、何度も通りたい道ではありません。夜などはちょっと女性には怖いかもしれません。
 一方、近いにもかかわらず気をつける必要があるのが、圓山公園区−美術公園区。南側の歩道橋は何の問題も無いものの、北側の地下道を通った場合、一旦会場外扱いの美術館内を経由しないと、アロマ館や舞蝶館のある場所には出れないのです。美術館通過の際には「花博に入場済みですよ」というしるしに左手にスタンプを押してもらうのですが、これを一人ひとりに押すため大混雑。さらに、仕方ないと言えば仕方ないのですが、かなり強力なインクで、一旦押してもらうとちょっと手を洗ったぐらいではなかなかとれません。女性などでは嫌がる人もいそうです。この方式、今後大量の来場者があった場合には、絶対破たんしそうです。
 この会場間の連絡の悪さを解消するにはシャトルバスの利用が不可欠なのですが、各停留所の場所が意外と分かりにくい上に、賑やかなメインの場所からはかなり離れた場所に位置しています。特に美術公園区のバス停は故事館とステージの間を抜けていくという、「普通はわからんだろ」という場所に停留所があります。極力、会場間移動を少なくする見学ルートを取りつつ、必要な時はシャトルバスでぐいっと「ワープ」するという計画を立てる必要があります。
(1/11追記)「一方、近いにもかかわらず…」以下の問題点は完全に解消されています。美術館内を抜けていく必要はなくなり、シャトルバスの場所も「これでもか」というほどに案内ができました。カイゼンに取り組む花博事務局、すばらしい!

6 大佳河濱公園区を入れるか入れないかが決断のしどころ!
 台北花博会場の総面積は91.8ヘクタール。そのうち、約48ヘクタールとほぼ過半を占める大会場が「大佳河濱公園区」です。ですが…ここには見ものになるようなパビリオンが全くありません。巨大な花畑やコンテストのための花壇、あまりにも広々としていて人気のない簡易フードコートがあるだけの場所になってしまっています。下手をするとボランティアの数の方が多いような気も…。もちろん、写真撮影に最適な巨大なマスコット像があったり、EXPOと書かれた大きなオブジェや万国旗があったり、見た目が印象的なアリーナ・行動巨蛋や幸福毛毛蟲大遊行という毛虫型ゴンドラ(意味不明ですが、そうとしか言えません)があったりと、特に写真撮影の観点からは十二分に楽しめるのですが、具体的な見どころはと言われると、やはり圓山公園区・美術公園区・新生公園区に集中しているような気がするのです。
 のんびりするというよりは、花博の主な見どころを短時間で一通り制覇したい、あるいは花博に費やせる時間は3〜4時間ぐらいしかない、という条件であれば大佳河濱公園区には行かないという決断はありそうです。あるいは、シャトルバスで来て「大佳東」バス停で降り、ちょこっとだけ写真を撮って、またシャトルバスで圓山公園などに帰るというのも十分あります。

7 意外なほど日本語が通じます!とりあえず聞いてみよう!
 日本人と台湾人は正直、見た目では違いが全く分かりませんから、何かあると向こうの人はどわっと中国語で語りかけてきます。で、Sorry, I'm Japanese...と話し出すと、すぐに「ニホンジン?」と聞いてくれ、日本語での説明か、あるいは日本語が分かる人を探してきてくれます。で、この日本語が分かる人の数が非常に多いのが花博会場、あるいは台北の街の大きな特色。ガイドセンターなどに日本語の分かる人が配置されているのは理解できるのですが、各所に配置されているボランティアさんや、あるいはフードコートのレストランの職員さんなども、結構日本語が通じてしまうのです。町中のコンビニやTV番組を見ていると分かりますが、台湾にはかなり日本のものが入ってきており、英語よりも日本語の方が台湾の方にはなじみがあるのかもしれませんね。また、会場内の案内や展示解説も、「中国語」「英語」「日本語」となっているところがたくさんあります。会場案内図も日本語版があります。とにかく日本語通用度は非常に(異常に)高いです。
 さらにいいなと思ったのが、日本語が通じると向こうの方が「通じた、通じた」と非常に喜んでくれること。こっちが感謝すべきなのに、向こうからも喜ばれる。実にありがたいことです。最後に「謝謝」の言葉と気持ちを忘れずに。そこから小さな国際交流が生まれます。

8 昼・夜を区別して動こう!
 花博ならではの見ものの一つが、巨大なお花畑。台北花博でも、地景花海(花の海風景)や大地花海(花のじゅうたん)のように、巨大で綺麗なお花畑がたくさんあります。ただ、こういう屋外型の花畑はどうしても昼間でないと見ごたえがないのもの事実なのです。少なくとも、夜、写真にとっても何だか全く分かりません。
 今回の花博、意外と時間がキーポイントとなってきます。花畑のほかにも昼間でないといけないものの一つに新生三館の屋上めぐり(今開放しているのは、希望館&天使生活館のみ)というのがあり、これは午後もかなり早い時間(2時か3時)に打ち切りとなってしまいます。逆に、流行館(エコアーク)は夜の照明の方が明らかにきれいですし、舞蝶館の舞台も夜の方が特殊効果や照明が映えます。一方、屋内型の争艶館や夢想館、真相館などは昼夜まったく関係ありません。このあたりの事情も踏まえたうえでルートや攻略順を決めていく必要があるのです。

9 さすがグルメ大国・台湾 安い!早い!うまい!
 食べるものが高い!ということで話題になった愛知万博や上海万博。それに比べると、台北花博は非常にリーズナブル。もともと台湾の食費が安いのもあるのですが、なんと1品50元(約150円)ぐらいがボリュームゾーンなのです。もちろん、100元のメニューもありますし、もうちょっと高いものも無くはないのですが、それでもMAX300元(陶器入り花博特製弁当)といったところ。日本円で1,000円も行きません。さすがB級グルメ大国・台湾です。争艶館東側と夢想館北側の2フードコートが集積地。どちらかといえば、争艶館東側がショッピングセンターのフードコート風で各国料理があり、夢想館北側は屋台風で台湾各地の料理が楽しめる(ただし雨には弱い)と言った感じです。他にも文化館裏とか未来館横とか大佳西付近とか、食べる場所には事欠きません。TPOと状況によって選びましょう。[公式HPに案内が出ました。]
 当然中国語が飛び交いますが、外国人や日本人の利用も見込んでいるようで、メニューには英訳&日本語訳があるものも多いですし、そうでなくても番号で注文できるようになっていたりします。片言ぐらいなら日本語を話せる人も多いので、注文や受け取りにはさほど苦労しませんでした。
 逆に言うと、落ち着いて食べるようなお店があまりないかもしれません。(上海万博は会場内に高価なお店もいっぱいありました。4万円日本懐石なんかもありましたね…。)多少は高額な茶芸館内や風味館2階も150元ぐらいだったと思いますし、のんびり落ち着いて食を楽しむ、といった感じでも無かったです。都心型の会場ですから高価&豪華で美味しいものは外に出てから食べてね、ということなのかもしれません。これもまた先進国の見識と思います。

10 おみやげ屋さんはどこでも同一商品なので便利なところで!
 お土産屋さんですが、上海万博ほどには林立していないものの、そこそこにはあります。ただ、上海と違うのはどこのお店も同じ経営なのか、売っているものはどこも一緒なこと。店によってかなり売っているものに差があった上海万博とはかなり異なります。ですから、自分の便利な場所にあるお店で購入すればOKです。一方、愛知万博のように帰宅時に大混雑ということもなかったようなので、帰宅時購入でOKかと思います。
 大規模なのは風味館1階の「旗艦店」と争艶館入り口近くのお土産屋さん。新生ゲートのお店もそこそこに大きいです。売れ筋はよくわからないのですが、少なくともパスポートは売れていませんでした。パスポートにスタンプを集めるのはやはり万博ならではの楽しみな気がします。それと、台湾の人は中国人に比べて(日本人に比べても)、ずっと海外に行っているそうです。パスポートにスタンプ集めて海外旅行気分を味わう段階はとっくに過ぎてしまっているのでしょう。
 ちなみに、職場のお土産とかに使えそうなお菓子もなくはないのですが、個別包装のものはあまりありませんでした。花博マスコット入りのパイナップルケーキとか作ったら絶対売れる気がするのですが、やはり中華の感覚はちょっと違うのでしょうね。
(1/11追記)旗艦店に寄ったのですが、明らかに品物の種類や数が増えていました。日本のレベルからみても買いたくなるものもちらほら。また、公式ガイドブック(導覧手冊/180元)も販売。個別包装のチョコレートもありました。お客さんも明らかに増えていますが、レジ待ちはせいぜい2〜3組程度。やはり愛知万博が異常だったんだろうなあ…。




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